アイ・ラブ・おデブ【完結】
元々、心配性な性格のマリーを不安な気持ちをさせてしまったのかと遥は反省した

そして、精一杯の誠意を見せたがマリーの気持ちと行動を変えることは出来なかった

まだ春は遠く、寒さが厳しい日…あの事件をマリーが起こしてしまう

遥は母が入院をしたという報せにやむを得ず帰国したときだった

トニーから"マリーが環を階段から突き落とした"と連絡を受け、急いでフランスに戻った

病院に駆けつけるとベッドの上で痛みに耐える環がいた

体中に管が繋がれ、見たこともない機械に固定された環はうっすらと開けた目を遥に向けた

その瞳には、バレエダンサーとしての将来を打ち砕かれた怒りの炎を灯していた

「環さん…すまない
僕が出来ることは何でもするから…
本当に申し訳ない」

そうベッドサイドで遥は頭を下げた
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