アイ・ラブ・おデブ【完結】
どのくらい時間が経ったのか…

訪問者を告げるチャイムの音で我に帰った

玄関を開けると睨みつけているマサと苦笑いのコウがいた

「えへっ!ハルさんだ…
おかえりなさい…」

コウがホッとした表情でそう告げている間に、マサはずかずかと部屋の中に入ってきた

「お邪魔しま~す」

止める間もなく二人は奥へと進み、段ボールの間へとなっているリビングに入っていった

「おいっ!これはどういう事だ
帰国したその日に引っ越しか?
なにもかも全て納得のいく説明をしろ…」

ソファにドカッと座るマサの低い声が響いた

…そうだよな…マサが怒るのは当然だ
全ての事を押し付けたまま3ヶ月も帰らなかったんだから

「…すまん…」

そう頭を下げて用意してある書類を渡した

内容を確かめた後、しばらく目を閉じたままマサは動かない

コウもいつもならギャーギャーとうるさいヤツが黙っている

男3人、一言も話さず互いの出方をみている

沈黙を破ったのはマサだった
< 1,231 / 1,499 >

この作品をシェア

pagetop