アイ･ラブ･おデブ【完結】

玄関までその背中に揺られ、鍵を開けると

「じゃあ…帰る…
平野…俺が誰だか教えといてくれ…」

そう言い残して仲のいい同期は脇腹を擦りながら帰って行った

…う～ん…なぜ柏木におんぶされてた？
忘年会で…飲み過ぎて…タクシーに乗って…
あぁ…寝ちゃったのか…
柏木が送ってくれたんだ…

「小夜～！携帯に出ないで何してたのよ？
あの人遥さんじゃないの？」

着替えていると冷蔵庫から勝手に麦茶を出す由美子に話しかけられた

「え？ごめん…
携帯の電源切ってた
由美子さん…外で待たせちゃってごめんね
寒かったでしょ…」

部屋着に着替えて由美子の傍に座ると、コップの麦茶を一気に飲み干した

「あの人は仲のいい同期だよ
今日は会社の忘年会があって…ちょっと飲み過ぎたの
送ってもらっただけ…
あっ…お風呂いれるね」

風呂からあがり、布団に入ると遥から別れを告げられたことを話した