アイ・ラブ・おデブ【完結】
帰るまで膝を抱えているつもりでいたが、月曜日の今日は会社に行かざるをえない
しかも同僚の近藤が盲腸で入院をしており、急な休みなど無理なことだった
メモを残し、一睡もしていない体を引きずるように出勤した
気を緩めれば遥のことを考えてしまい、小さなミスばかりで思うように仕事が進まない
当然のように残業をして再び遥の部屋に向かった
今夜は震えることなくチャイムを押せた
疲労で床に吸い込まれそうな体を壁についた手で支え、扉が開くのを待った
…あれ?いないのかな…
あたし…チャイムを押さなかった?
もう一度押し、中からくぐもった電子音が聞こえたのを確認した
けれどもドアの向こうからは人の気配が感じられない
…仕方ない、ここで帰ってくるのを待つしかないよね
どうしても今夜、話したい!
話さなくちゃ
覚悟を決め、扉を見つめるように廊下の壁に寄りかかり座った
廊下を通るご近所さんが怪訝な顔で小夜を見るが気にする余裕などない
ただひたすらに遥との会話を想い描いていた
「あの…」
遠慮がちにかけられた声に顔を上げるとコンビニの袋をぶら下げた二十歳くらいの男の子が立っていた
しかも同僚の近藤が盲腸で入院をしており、急な休みなど無理なことだった
メモを残し、一睡もしていない体を引きずるように出勤した
気を緩めれば遥のことを考えてしまい、小さなミスばかりで思うように仕事が進まない
当然のように残業をして再び遥の部屋に向かった
今夜は震えることなくチャイムを押せた
疲労で床に吸い込まれそうな体を壁についた手で支え、扉が開くのを待った
…あれ?いないのかな…
あたし…チャイムを押さなかった?
もう一度押し、中からくぐもった電子音が聞こえたのを確認した
けれどもドアの向こうからは人の気配が感じられない
…仕方ない、ここで帰ってくるのを待つしかないよね
どうしても今夜、話したい!
話さなくちゃ
覚悟を決め、扉を見つめるように廊下の壁に寄りかかり座った
廊下を通るご近所さんが怪訝な顔で小夜を見るが気にする余裕などない
ただひたすらに遥との会話を想い描いていた
「あの…」
遠慮がちにかけられた声に顔を上げるとコンビニの袋をぶら下げた二十歳くらいの男の子が立っていた