アイ・ラブ・おデブ【完結】
…インドの奥地…
追いかけていく勢いはあるけど…
パリで探すのとは難易度が違い過ぎる
一体、何語を話すの?
まあそれが分かったとしても話せるわけじゃないけど…

「取りあえず…温かい物でも食べましょう
それからもう一度作戦を練り直しましょう」

そう言ってトニーの店へと連れてきてくれた

店にはすでに由美子がいて奥のテーブルで何やら真剣にパソコンを見ている

「おかえり~
冷えちゃったでしょう
今、トニーがスープを持ってきてくれるよ~」

小夜がトイレから戻ると難しそうな顔をした二人のテーブルに温かな湯気の立ち上るスープが用意されていた

「いただきま~す」

ミネストローネのようなトマトの入った野菜たっぷりスープを冷えきった体に補給した

…ふへぇ~温まる~
この優しい味堪らない…
う~ん…癒される~

「ねえ小夜…どうする?
インドまで行くの?」

「え~っと…インドに行きたいくらいの気持ちはある…けど
いつ帰って来るのか分からないなら…
ここで待つよ」

空になった皿を若い従業員が下げに来てくれた

ありがとうと微笑んだ小夜に頬を染めて足早に厨房に消えた
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