アイ･ラブ･おデブ【完結】

「今夜中に荷物を纏めておいて！
明日の午前便でニューヨークへ発つわ
もう、ここに帰ってくるつもりは無いからそのつもりでね！」

誰をも魅了するその微笑みで遥に熱い視線を向けるが、ただ短い返事が返ってくるだけだった

「…分かった」

そして、一度も環を見ることなく部屋へと戻っていく

そんな遥の態度を気にも留めずに、鼻歌混じりで自分の広いクローゼットに消えた

…あの花園とかいう男の通りになった
ここに戻らないというは…

ブノワからは、引っ越し先でメイドが見つかるまで働くようにと説明をうけた

…ニューヨーク…
次のステージも華やかなこと…
転んでもただでは起きないわね
フランスには見切りをつけて…いよいよ全世界を相手に乗り出すのね