アイ・ラブ・おデブ【完結】
「待ってくれ!」
体を起こし、去って行く慎太郎を止めようとした
「ハルっ!」
後部座席のドアが開き、そこから泣き顔の小夜が飛び出してきた
…ん!?車の中に…
じゃあ…今の全部聞いてた…
「ハル!あたしも…もっと話がしたいの!
だって…だって…」
立ち上がろうと片膝を立てた遥に、そう言いながら飛びついた
よろめきながらも小夜を抱きしめ、その首筋に顔を埋めた
…あぁ…さあや!!
さあやがこの腕の中にいる
目を閉じ、腕の力を込めて小夜が幻では無いことを確かめた
「ねえ…これ…やっぱりハルのだった?
望月の女将さんが忘れ物だって渡してくれたの」
ガッチリと抱きしめられているその腕の中で、もぞもぞと身を捩った
もっと小夜の温もりを全身で感じていたかったが、ゆっくりと腕の力を抜くことにする
ぴったりとくっついていた体が僅かに離れ、胸元のネックレスを遥の方へ見せた
一緒に過ごしたクリスマスの夜にプレゼントしたサファイアのネックレスには、小さな石が並ぶリングが共にぶら下がっている
パリで過ごす間も日本円用の財布に入れていたのだが、いつの間にか無くしてしまい落ち込んでいた物だ
体を起こし、去って行く慎太郎を止めようとした
「ハルっ!」
後部座席のドアが開き、そこから泣き顔の小夜が飛び出してきた
…ん!?車の中に…
じゃあ…今の全部聞いてた…
「ハル!あたしも…もっと話がしたいの!
だって…だって…」
立ち上がろうと片膝を立てた遥に、そう言いながら飛びついた
よろめきながらも小夜を抱きしめ、その首筋に顔を埋めた
…あぁ…さあや!!
さあやがこの腕の中にいる
目を閉じ、腕の力を込めて小夜が幻では無いことを確かめた
「ねえ…これ…やっぱりハルのだった?
望月の女将さんが忘れ物だって渡してくれたの」
ガッチリと抱きしめられているその腕の中で、もぞもぞと身を捩った
もっと小夜の温もりを全身で感じていたかったが、ゆっくりと腕の力を抜くことにする
ぴったりとくっついていた体が僅かに離れ、胸元のネックレスを遥の方へ見せた
一緒に過ごしたクリスマスの夜にプレゼントしたサファイアのネックレスには、小さな石が並ぶリングが共にぶら下がっている
パリで過ごす間も日本円用の財布に入れていたのだが、いつの間にか無くしてしまい落ち込んでいた物だ