アイ・ラブ・おデブ【完結】
「そうか…あの店に…」
小夜がリングを受け取ったのは、二人が初めて(大人になってから)出会った店…"望月"の女将からだった
遥の忘れ物だと白い紙の小さな包みを渡されたが、本人に返すことも出来ずに大切に持っていた
何日も中身は開けられずに白い包みを眺めていたが、由美子に言われて10日後に漸く開いた
何が出てくるのか、期待と不安が入り交じった気持ちでそっと開けるとこのリングが出てきた
環に渡すための物かと思い、中身を見たことを後悔した
だが、内側に刻まれた"je t'aime Sa-ya"のメッセージを見つけ、小夜の為に用意されたと分かった時には涙があふれた
…愛してるだなんて…
もう気持ちは離れてしまったんでしょ?
でも…恋人として過ごした時間は消えない…消したくなんかない
しばらく…身に付けてもいいよね
さすがに指につける勇気はなく、サファイアと共に首に下げて身に付けていたのだ
小夜の指が摘まんだリングをその手ごと遥の大きな手が包んだ
「ちゃんと指輪はたどり着いていたんだな…
僕が…ふらふらとしている間に…
さあや!全てを話すよ
聞いてくれるかい?」
小夜の手を包んでいる遥の手はとても冷たく、小刻みに震えていた
小夜がリングを受け取ったのは、二人が初めて(大人になってから)出会った店…"望月"の女将からだった
遥の忘れ物だと白い紙の小さな包みを渡されたが、本人に返すことも出来ずに大切に持っていた
何日も中身は開けられずに白い包みを眺めていたが、由美子に言われて10日後に漸く開いた
何が出てくるのか、期待と不安が入り交じった気持ちでそっと開けるとこのリングが出てきた
環に渡すための物かと思い、中身を見たことを後悔した
だが、内側に刻まれた"je t'aime Sa-ya"のメッセージを見つけ、小夜の為に用意されたと分かった時には涙があふれた
…愛してるだなんて…
もう気持ちは離れてしまったんでしょ?
でも…恋人として過ごした時間は消えない…消したくなんかない
しばらく…身に付けてもいいよね
さすがに指につける勇気はなく、サファイアと共に首に下げて身に付けていたのだ
小夜の指が摘まんだリングをその手ごと遥の大きな手が包んだ
「ちゃんと指輪はたどり着いていたんだな…
僕が…ふらふらとしている間に…
さあや!全てを話すよ
聞いてくれるかい?」
小夜の手を包んでいる遥の手はとても冷たく、小刻みに震えていた