アイ・ラブ・おデブ【完結】
小夜の答えは…
遥が話す長い話を無表情のまま、頷くだけの小夜は一度も口を挟まずに最後まで静かに聞いていた

"小夜が何かされると思い、環の言うとおりにした"と言った時、僅かに肩が揺れて息を飲んだのが分かった

「環の脅しがあったが、全て僕が選んだ結果なんだ…
僕が引き寄せた…これまでのいい加減な自分が招いた…罰なんだ
さあやに辛い思いをさせてすまなかった…
こんなこと…言っても…信じてもらえないかもしれないけど…」

椅子から降りて小夜の前に膝まづき、固く握られている手に触れた

遥はゴクリと喉を鳴らし、固い表情の小夜を見上げた

「僕の気持ちは何一つ変わっていない
その指輪に込めた想いは変わらない
さあや…心から愛してる
ずっと…傍にいたい
僕と結婚してください」

俯いた小夜の目は閉じられ、大粒の涙がこぼれ落ちた

…さあや…もう遅かった…よな…
僕の気持ちは変わらなくても…さあやの気持ちは…離れてしまったんだな…

「泣かないで、さあや…
これ以上君を悲しませたくない…
ごめんな…勝手なこと言って…
いいんだ…全て僕が悪いんだ
でも、僕はさあやが幸せになれるのを願っている
たとえ僕の隣ではなくても…」
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