アイ・ラブ・おデブ【完結】
「ちょっと…触らないで下さい」
遠慮がちに手を引くと、それまでよりもさらに大きな声でディーノは叫んだ
「あぁ~!!そのリング!?
もしかして~!」
…止めて~!大きな声で言わないで!
ほら…みんなが見てる…
興味が無さそうだった男性社員までこちらを見ていて、食堂中の視線を集めているようだ
「これは…その…」
顔を赤らめ、俯きながら呟いたが隣のイタリア人には届かない
「サヤ!あの作家センセにもらったのか?」
その質問には間髪を入れずに、大袈裟に首を横に振った
「えっ?違う?
でもこれ…orange(オランジェ)のエンゲージリングだよ?」
…えっ?そんなに有名なヤツなの?
ディーノが口にしたブランド名は小夜でも耳にしたことがある高級な店だ
「そうか…もう誰かのプロポーズを受けたのか…」
がっくりと肩を落とし、持ってきたトレイの牛丼を食べずに出ていった
…って!やだ…
皆の注目を集めるだけ集めて…
言い逃げなの!
一瞬静まり返った食堂は、またガヤガヤと話し声に包まれた
「あの…平野さん、婚約されたんですか?」
隣のテーブルの見知らぬ男性社員から残念そうに聞かれた
「…えっ?…あの…その…
ごめんなさい!」
思わず謝り、席を立ち逃げるように食堂を後にした
遠慮がちに手を引くと、それまでよりもさらに大きな声でディーノは叫んだ
「あぁ~!!そのリング!?
もしかして~!」
…止めて~!大きな声で言わないで!
ほら…みんなが見てる…
興味が無さそうだった男性社員までこちらを見ていて、食堂中の視線を集めているようだ
「これは…その…」
顔を赤らめ、俯きながら呟いたが隣のイタリア人には届かない
「サヤ!あの作家センセにもらったのか?」
その質問には間髪を入れずに、大袈裟に首を横に振った
「えっ?違う?
でもこれ…orange(オランジェ)のエンゲージリングだよ?」
…えっ?そんなに有名なヤツなの?
ディーノが口にしたブランド名は小夜でも耳にしたことがある高級な店だ
「そうか…もう誰かのプロポーズを受けたのか…」
がっくりと肩を落とし、持ってきたトレイの牛丼を食べずに出ていった
…って!やだ…
皆の注目を集めるだけ集めて…
言い逃げなの!
一瞬静まり返った食堂は、またガヤガヤと話し声に包まれた
「あの…平野さん、婚約されたんですか?」
隣のテーブルの見知らぬ男性社員から残念そうに聞かれた
「…えっ?…あの…その…
ごめんなさい!」
思わず謝り、席を立ち逃げるように食堂を後にした