アイ・ラブ・おデブ【完結】
運ばれてきた天丼は、そのしつこい名前に違わぬ堂々っぷりで登場した

小夜達の顔の高さまでエビや穴子がそびえ立ち、向かいのきらりが見えずらい

エビの下にはウチワのようなかき揚げや芋、しいたけ、ししとう、ナスにアスパラなどの野菜のほかにイカやキス、ホタテなんかもフジ登山している

「はじめっ!」

ストップウォッチを片手に、ねじり鉢巻の店主が急に試合開始を告げた

食事をしているというより、部活の鬼コーチにしごかれているかのような雰囲気の中で始まった

そりゃあ完食されたら5000円相当の天丼がタダ、賞金5000円まで払わなくちゃいけないんだから鬼のような顔になる

さらに、二人も挑戦してたら付きっきりになるってもんだ
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