アイ・ラブ・おデブ【完結】
梅雨の鬱陶しい季節の中、由美子の叔父が足の怪我をしたと連絡があった

学校帰りに店に寄るとカウンターの向こうで片足にギブスをはめ、背の高いスツールに腰をかけていた

「いらっしゃい
こんな姿で恥ずかしいよ
悪いけどセルフサービスなんだ…」

心なしか小さくなった気がする

「まったく…おじさんも若くないんだから!
気を付けなくちゃ
綺麗な女の人にでも見とれてたんでしょ?」

由美子の悪態にも苦笑いを返すだけだ

「大丈夫ですか?
その足で一人でお店をやっているなんて…
大変でしょう…
洗い物でもしましょうか?」

小夜の申し出にいつもの笑顔を取り戻した
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