アイ・ラブ・おデブ【完結】
「ピッ…」

「小夜っ?もしもし?
今、大丈夫か?」

耳から聞こえた懐かしい遥の声は、小夜の身体中を溶かしその場にしゃがみ込ませた

「ん?小夜?聞こえてる?
大丈夫?」

遥の問いかけに答えようとするが胸が苦しくて声がでない

きつく目を閉じ、携帯を落とさないように両手で耳に押し当てるのが精一杯だ

「小夜!何があった?
どうした?僕に話して…
声を聞かせて!」

何も喋らない小夜に焦った遥の声が段々と大きくなり、傍にいた大輔にも聞こえた

「代わりに話そうか?」

と大輔は小夜の肩に手をそっと置き、携帯を受け取った
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