私だけの、不良なヒーロー。
「南ちゃん、お薬の時間よ」
お盆にのせた水に薬をまぜた物をわたされて、私は一気に飲んだ。
「加奈ちゃんママ、泊まらせてくれてありがとう」
加奈のお母さんはそう言う私の頭をなでながら返事した。
「いいことよ。南ちゃん、ことががちゃんと解決するまでここにいるのよ、分かった?絶対に家に帰るとか言わないこと。そんなことしたら、怒るわよ?」
そう言われて、私は嬉しくてうんうんとうなずいた。