私だけの、不良なヒーロー。
「陸斗くん、ちょっと話があるの。」
「あ、はい」
陸斗はそう言って、立ち上がろうとしたけど、加奈ちゃんパパはそれを手でせいした。
「いや、南ちゃんも知っておいたほうがいいことだから、ここで話そう。」
二人は小さなテーブルの前に座って、陸斗のほうを向いた。
「今朝、南ちゃんのお父さんから電話があった。」
それを聞いて私は思わずびくっとした。
こんなに早く見つかるなんて...
まぁ、父にしては遅かったのかも知れない。