私だけの、不良なヒーロー。
そう思いながらゆっくり自分の席に座って、カバンの中のノートやら教科書やらを取り出していると。
ぬぅっと大きな影が現れた。
びっくりして顔をあげると、そこには不機嫌そうな顔をした守山くんが立っていた。
「あ、えっと」
どう声をかければいいのか分からずにおろおろしていると、彼のほうが先に口を開いた。
「足はどうだ。」
私は思わず目を丸くして彼を見上げた。
しん、ぱいしてくれてるのか?
「あ、あの」
彼はめんどくさそうに頭をかいて、舌打ちをした。