私だけの、不良なヒーロー。
いつものが始まったと思い、お茶を一口飲んだ。
「そう。勉強は?ちゃんとしてるんでしょうね?テストはいつ?」
私はため息をついて立ち上がった。
「うるさいなぁ、もう。ちゃんと勉強してるって!」
そう言って、私は階段をあがって自分の部屋に飛び込んだ。
顔をあわせれば勉強勉強と、うるさい親。
今は出張に行ってる父がいないだけましだ。
しばらくして母の階段を上がる足音が聞こえて、私はあわてて机に教科書とノートを広げた。