私だけの、不良なヒーロー。
「お父さんは会社の社長で、お母さんは社長秘書で...」
「うん。」
相槌をうってくれて、私は少し安心して話した。
「私が小学校1年の時にお姉ちゃんが事故で死んだの。よく出来たお姉ちゃんでね?大学受験に向かって勉強してて。」
「うん」
「息抜きにって私を連れてアイスを食べようと家をでたお昼のことだった...あまりに嬉しくて私は道路に飛び出して、お姉ちゃんは私を助けようとして、あとから飛び出して...」
「うん」
彼は相槌を打ちながら、タオルをひっくり返してまた私の頬に当てた。