ズット、一緒……。
「いつもそうだとママ助かるわ。朝ご飯出来てるから降りてらっしゃいね」

「はあい。ねぇママ、この子の分もある?」

 あたしじゃない“あたし”が――

 大きな両手であたしを包むように持ち上げる。

「はいはい。じゃあ、お人形さん用のも用意しとくわね。大事にしてくれて、ママ嬉しいわ」

 ママ!?待って!ユカはあたしよ!!ママ!!

 空しくパタンとドアが閉められる。

「……さて、と」

 ……――!?

 突然、視界が180度反転した。と、同時に腕を捻りあげられる痛みが襲う――!!

 痛い!痛い痛い!!もっと優しく扱ってよッ!!

「……あら、もしかして痛いの? そんなわけないわよね……たかが人形……だもんねぇ?」

 くすくすと“あたし”の姿をした誰かが笑う。



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