一歩手前


「痛いのか?」


「…はい……」


「本当に立てないのか?」


「はうう…」


「はーっ…。泣くなよ…。ちょっとここで待ってろ」


泣きべそをかく林田にそう言って、俺は英語のワークを持って一旦教室に戻った。


もうそろそろ授業も始まるだろうし、このワークなかったら先生も困るだろ。
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