永遠を繋いで
朝起きるとメールチェックをしてしまうのは、もう癖になっていた。
そんな自分に苦笑しつつ受信ボックスを眺めていると、電話の着信音が鳴った。確認もせず出てしまったので、焦りで変な声が出てしまう。
茜くんのくつくつと笑う声が聞こえた。
『おはよ、真咲先輩。今起きました?』
「おはよ。…うん、茜くん早いね。もう学校?」
『家出た所なんで、早く準備してください』
「え?」
『迎え行くんで、じゃあまたあとで』
返事をする暇もなく、画面を見れば通話終了の文字。
どうやらあたしに拒否権はないようだ。
しばらくそのままベッドでぼうっとしていたが、あと20分もすれば来るであろう彼の言葉を思い出し、まだ気だるい体を起こした。
鏡の前に立つと、顔も髪もなかなか悲惨な状態の自分が目に入るが、あまり時間はない。
化粧は簡単に済ませ、ポニーテールに髪を結った。
彼は長い髪をおろしている髪型が好きだったので、あげていくのは随分久しぶりだ。化粧だってしっかりしている方が好きだったし、ピアスは好きじゃないという言葉をきいてから外すようになっていた。
あたしはいつだって彼に可愛いと思われていたくて、努力していた。
しかしもうそんな必要もない。
しまったままになっていたピアスを引っ張り出し、両耳につける。香水も彼に貰ったものじゃなく、自分の好みで選んだものにする。
あたしなりの決別、だ。
そんな自分に苦笑しつつ受信ボックスを眺めていると、電話の着信音が鳴った。確認もせず出てしまったので、焦りで変な声が出てしまう。
茜くんのくつくつと笑う声が聞こえた。
『おはよ、真咲先輩。今起きました?』
「おはよ。…うん、茜くん早いね。もう学校?」
『家出た所なんで、早く準備してください』
「え?」
『迎え行くんで、じゃあまたあとで』
返事をする暇もなく、画面を見れば通話終了の文字。
どうやらあたしに拒否権はないようだ。
しばらくそのままベッドでぼうっとしていたが、あと20分もすれば来るであろう彼の言葉を思い出し、まだ気だるい体を起こした。
鏡の前に立つと、顔も髪もなかなか悲惨な状態の自分が目に入るが、あまり時間はない。
化粧は簡単に済ませ、ポニーテールに髪を結った。
彼は長い髪をおろしている髪型が好きだったので、あげていくのは随分久しぶりだ。化粧だってしっかりしている方が好きだったし、ピアスは好きじゃないという言葉をきいてから外すようになっていた。
あたしはいつだって彼に可愛いと思われていたくて、努力していた。
しかしもうそんな必要もない。
しまったままになっていたピアスを引っ張り出し、両耳につける。香水も彼に貰ったものじゃなく、自分の好みで選んだものにする。
あたしなりの決別、だ。