私だけの俺様王子
「えっと、何階だったかなぁー?」


「旬・・・泉っていったい何者なの!?」


「えー?ただのイケメンでしょっ☆」


「どこかの財閥の人?泉って・・・。」


「クスッ。違うよー!泉はぁー・・――――」


泉は・・・?


なんなのっ!? 早くしゃべってー!

「俺が言えるのはここまで。あとは本人に聞いて。泉の家族関係ってごちゃごちゃしてるからさっ。」


「そっか・・・。」


ごちゃごちゃしてるんだぁ。大変だなー。


「え。じゃあ、一人暮らしなの?」

だって、そういうことでしょ?


だったら、もっと大変じゃん!


風邪なんでしょっ?大変、大変っ


「まぁ・・・、そういうことだな。」


「だったら早く行こ。」


「えっ・・・。ただの風邪だよ?」


「風邪だからだよっ!倒れてたらどうするのっ!?」


「あ。そっか!早く行こ!」


私たちは必死に走った。


倒れてるかもしれないって。思ったから。
                  
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