7days
~賢斗side~
突然、歌い始めた小桜。
久しぶりに聴いた小桜の歌声は、
綺麗で真っ直ぐで、とても懐かしかった。
中学に上がってから、なぜか歌わなくなった小桜。
~♪~~♪♪~
俺は、コイツの歌が好きだった。
聴いてると暖かい気持ちになるから。
気づいたら、俺は笑っていて。
~♪♪~…
歌が終わると同時に、また柔らかい風が吹いた。
そして、まるで歌の礼、とでも言うように桜吹雪が起こった。
「お腹空いたね。大臣のとこ行こう」
コイツの笑った顔は、とても俺の心を満たす。
ずっと変わらねぇんだ。
「おう」
俺は、この桜に少し感謝した。