ナンバー09 〜奇跡の恋の物語〜
間違い電話なんて
初めてで、どうしていいか分からないでいた
私に、優しい返事が返ってくる。


『気にしなくていいよ。
大丈夫だから。』



…怒ってなかった。


「ありがとうございます。」

優しい人で良かった…。


『というか、そっちこそ大丈夫なの?
迷子なんでしょ?君。』


う゛。


知らない人にまで
心配される私って…。


「……。」


始めに、焦って喋った
自分が恥ずかしい。



『お-い。大丈夫なの?』


ハッと我に返り
慌てて、返事をする。



「あ。だ、
大丈夫です、多分…。」


大丈夫じゃないから

自信のある
大丈夫が言えない。




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