ナンバー09 〜奇跡の恋の物語〜
――キーンコーン
カーンコーン――
ヤバい。
チャイム鳴った!
『…多分、て。
大丈夫じゃないでしょ。
え?今、チャイム
鳴ったけど、学生さん?』
「はい…。」
『え、もしかして、校舎で迷子とか?』
「はい、まぁ…。」
…恥ずかしすぎる。
『ははは。大変だね。』
突然、笑い出す男の人。
本気で困ってるのに、
冗談だと思ってるかな…。
「わ、笑わないでください…」
でも、なぜかその笑い声は
聞き覚えがある気がした。
…どこかで会った?
そんな訳ないよね。
知り合いなはずがない。