ナンバー09 〜奇跡の恋の物語〜
『ははっ、ごめんね。
笑っちゃダメだよね。
本気で迷子なんでしょ?』
校舎で迷子なんて嘘みたいな
状況をあっさり信じてくれたことに驚いていると、
さらに言葉が続いた。
『本気か冗談かの聞き分けくらい出来るよ。
仕事柄ね…』
…しごとがらって、どういうこと?
単純に興味をもった私。
「何の仕事してるんですか?」
そんなこと、言われたら
なんの仕事か気になる。
『ん-…気を遣う仕事、かな。
って、キミ遅刻じゃないの?
時間ヤバいんじゃない?』
…!
つい、忘れていた。
自分の状況を
思い出して慌てる私。