ナンバー09 〜奇跡の恋の物語〜
「"カナトさん"って
言うんですか♪」
同じ名前というだけで
つい、ハイテンションで喋ってしまう。
『あ、あぁ。そうだよ。何なに?』
私のテンションの上がり方に
…ちょっと、びっくりしているようだった。
「仲内カナトさんって
俳優さん知ってますか!?
その人と同じ名前だなぁと思って。
ついテンションが…。」
少しの沈黙があった。
男の人だし、男の俳優さんの話ししても
興味ないかな…
『え?…ああ。知ってるよ。
…同じ名前ってだけで
そんなテンション上がるもの?』
不思議そうな声で話す"カナトさん"。
「だって、羨ましいですよ。
すごい俳優さんなんです。
私、幼稚園の時から見てるんです。」
私はつい、熱く話してしまう。