ナンバー09 〜奇跡の恋の物語〜
「ごめん。今日は教室でいる-。
眠くて…無理。」
今にも、寝てしまいそうな目を
必死に見開いて答えた。
「ん、了解。」
軽く返事して、いつものように、
朝のプリントを取りに行った那菜。
さっきから、やたらと
教室を出ていく人が多いな。
みんなが続々と教室を出ていくなか
私は、呑気に那菜を待っていた。
「今日は時間かかってるなぁ。」
いつもなら、1分で帰ってくるのに
もう何分も経っている。
「喜多せんせのお喋りに
捕まったかな?」
まぁ、いつか帰ってくるよね。
とにかく眠いんだ、私は…。
そう思って、机に顔を伏せる。