ヴァムピーラ
第一部
そこは異世界のような熱気に溢れ、怒号が飛び交う場所。
緊張感に満ちて、見逃してしまうような一瞬を形にとどめる場所。
私は何度目かになるかもわからないため息をついた。
その視線の先にいるのは、フラッシュを浴びている被写体。
最高の見た目を持つ男。
私が初めて興味を持った人は、
最高の見た目を持った、
最低の男だった。
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