一般人になるまで
飽きたのか、佳奈はオムライスをさっさとたいらげ、食器をお湯につけたあと、父親を蹴りつけ二階に上がっていった


部屋に入り、日記帳を開き、女子高生らしい丸字でペンを進めていく

今日、由紀と拓人くんとプリクラをとりました☆
宝物にしよーっと
(*´U`*)

時折、絵文字も交えた日記帳には特に異変も感じられない

私は、由紀が昔にいじめてた子を殺しちゃったことも、両親と折り合いが悪いことも、拓人くんのお母さんが、ちょっと狂っていることも、お父さんが、もういないことも

由紀は自殺をしたいんじゃなくて、自殺紛いのことをしてまで、自殺した子に謝る自分に自惚れているいるだけということも
拓人くんは人を殺したいんじゃなくて、自殺する勇気がないがために自分を殺してくれる人がいないかと調子のいいことを考えているだけということも

全部知っている

だって

「大好きだから」


~♪

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西川 篤史
西川 篤史
西川 篤史
西川 篤史
西川 篤史


大丈夫?
今何してる?
俺がついてるよ
愛してる

「…もー、本当あっくんは心配症なんだから…」

くすくす笑いながら、佳奈はケータイの電源を落とした

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