大好きなアナタと、気になるアイツ【番外編更新中】
ああ、私は西園寺社長が好きなんだ。

由香里は涙こそもう出ないが、彼のそばにいられない事が悲しかった。

「ま、この件が終わるまでだったら何とかなるでしょう。」

先程の慌てぶりからうって変わってすっきりした表情で鈴木は立ち上がる。

由香里に向かってスッと手を差し出した。

「さあ、送るから帰ろう。」

「ありがとうございます。」

今度はしっかりした口調で答えた。

「大丈夫。由香里ちゃんはずっと社長室にいることになるよ。」

そんな事あり得ないのに。

由香里は鈴木の言葉が本当になれば良いのにと、願ってしまうのだった。

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