大好きなアナタと、気になるアイツ【番外編更新中】
由香里が口を開いた瞬間、彼女の手の中から携帯電話が消えた。

「すまないが、志水はまだ仕事中だ。あきらめろ。」

西園寺はそう言い放って電源を切った。

そのまま乱暴に携帯をデスクに置く。

「お前は、一体どういうつもりだ?あのまま斉木と出かける予定でも取り付ける
気だったのか?」

普段の西園寺からは考えられない剣幕で怒られた。

「じゃあ、なんて言って断ればよかったんですか!相手はJOSの社長ですよ?」

由香里もさすがに黙っていられずに、負けじと応戦する。

「とにかく俺が、嫌だ。」

一体西園寺は何が言いたいのだろう由香里は分からなかった。

自分と距離を置こうとしているのに、なんで?

勘違いしそうになる。

「断れれば………いいんだな。」
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