大好きなアナタと、気になるアイツ【番外編更新中】
「いえ……持っていません。」
成人式の時にきた着物は実家にあるが流石にもう着ること出来ないだろう。
「じゃあ、明日買いに行く。誠さん、誰か心当たりは思いつきました?」
「ん……じゃあ、小島さんなんてどう?」
急に玲子の名前が出てきた。
鈴木は玲子の席の内線を鳴らすと直ぐにこちらに来るように伝えた。
ほどなくして彼女が入ってくる。
「小島さんって、裏千家の小島家のお嬢さんだよね。」
「会社には、言っていないと思いますが?」
鈴木の言葉に明かに玲子が動揺していた。
「小島家のおばあさまとね、ちょっと知り合いなんだ。『鈴木』って結構有名だと思っていたけれど知らない?」
玲子が口元に手を持っていき、驚きの表情をしている。
「もしかして、本部長……いえ、あの鈴木の家元ですか?」
「今それはいいんだけど……君も茶道はやっていたよね。何度か会で見かけたと思うけど。」
「はい……家元には遠く及びませんが、嗜む程度に。」
由香里はただ成り行きに驚いていた。
茶道?
家元?
「どうかな?相手はお茶の名手じゃなくてアメリカからのお客さんでしょう?だったら僕がお相手するから補助で小島さんなら十分かと思うけど。」
「ああ、関係者が増えなくて助かる。」
西園寺がメガネの奥で目を細めて笑う。
それは、ぞくっとするほど美しい男。
由香里の胸の鼓動は先程からものすごいスピードで動き続けていた。
成人式の時にきた着物は実家にあるが流石にもう着ること出来ないだろう。
「じゃあ、明日買いに行く。誠さん、誰か心当たりは思いつきました?」
「ん……じゃあ、小島さんなんてどう?」
急に玲子の名前が出てきた。
鈴木は玲子の席の内線を鳴らすと直ぐにこちらに来るように伝えた。
ほどなくして彼女が入ってくる。
「小島さんって、裏千家の小島家のお嬢さんだよね。」
「会社には、言っていないと思いますが?」
鈴木の言葉に明かに玲子が動揺していた。
「小島家のおばあさまとね、ちょっと知り合いなんだ。『鈴木』って結構有名だと思っていたけれど知らない?」
玲子が口元に手を持っていき、驚きの表情をしている。
「もしかして、本部長……いえ、あの鈴木の家元ですか?」
「今それはいいんだけど……君も茶道はやっていたよね。何度か会で見かけたと思うけど。」
「はい……家元には遠く及びませんが、嗜む程度に。」
由香里はただ成り行きに驚いていた。
茶道?
家元?
「どうかな?相手はお茶の名手じゃなくてアメリカからのお客さんでしょう?だったら僕がお相手するから補助で小島さんなら十分かと思うけど。」
「ああ、関係者が増えなくて助かる。」
西園寺がメガネの奥で目を細めて笑う。
それは、ぞくっとするほど美しい男。
由香里の胸の鼓動は先程からものすごいスピードで動き続けていた。