大好きなアナタと、気になるアイツ【番外編更新中】
「俺にちょっかいを出すのは構わんが、由香里には…駄目だ。」
『由香里には…駄目』
西園寺の言葉が由香里の中で木魂する。
由香里の事などなんとも思っていないはずの西園寺がどうして?
『自分』ではなくて『由香里』に手を出されて西園寺が怒っているという事実が彼女には信じられなかった。
「由香里さん?この間まで西園寺とは関係ないって言っていましたよね?」
斉木が少し憤慨しながら言う。
「それなのに今は婚約者なんですか?」
「………はい。」
由香里は少しの間黙った後、ゆっくりと頷いた。
「初めは……カッコいいけど寡黙で近寄りがたくて、怖いだけだったんです。」
西園寺の顔が明らかにムッとした。
「今も、意地悪で、ズルくて、何考えているか分からないけど……すっごく優しいんです。」
由香里は西園寺に向かってにっこりとほほ笑んだ。
西園寺はどうしていいのか分からず照れてふいっと横を向いてしまった。
隣で斉木のため息が聞こえる。
「分かりました。」
彼はそのまま立ち上がって部屋の入口に歩きだす。
「とりあえず、そういう事にして置きます。」
斉木はスッと襖を引いて出て行ってしまったのだった。
「では、皆さん喉も渇きましたでしょう。」
鈴木がゆっくりとお茶を点て始めるのだった。
『由香里には…駄目』
西園寺の言葉が由香里の中で木魂する。
由香里の事などなんとも思っていないはずの西園寺がどうして?
『自分』ではなくて『由香里』に手を出されて西園寺が怒っているという事実が彼女には信じられなかった。
「由香里さん?この間まで西園寺とは関係ないって言っていましたよね?」
斉木が少し憤慨しながら言う。
「それなのに今は婚約者なんですか?」
「………はい。」
由香里は少しの間黙った後、ゆっくりと頷いた。
「初めは……カッコいいけど寡黙で近寄りがたくて、怖いだけだったんです。」
西園寺の顔が明らかにムッとした。
「今も、意地悪で、ズルくて、何考えているか分からないけど……すっごく優しいんです。」
由香里は西園寺に向かってにっこりとほほ笑んだ。
西園寺はどうしていいのか分からず照れてふいっと横を向いてしまった。
隣で斉木のため息が聞こえる。
「分かりました。」
彼はそのまま立ち上がって部屋の入口に歩きだす。
「とりあえず、そういう事にして置きます。」
斉木はスッと襖を引いて出て行ってしまったのだった。
「では、皆さん喉も渇きましたでしょう。」
鈴木がゆっくりとお茶を点て始めるのだった。