大好きなアナタと、気になるアイツ【番外編更新中】
「2代目ってことですか…」
由香里の脳裏に『親の七光り』『所詮、御曹司のお坊ちゃん』という単語が浮かび上がっていた。
「あ、それ言うとアイツたぶん怒るから気をつけて。」
「アイツ…ですか?」
鈴木の新社長を呼称する軽い言い方に違和感を覚えた由香里は、文字通り首をかしげる。
「昔からの付き合いだし、大学時代の1年後輩だからついね。アイツは七光りで社長をするつもりなんかないし、そんなつまらない肩書はいらないぐらい凄い奴だよ。」
鈴木本部長は確か、つい5年ほど前に前社長の一存で本部長に就任したハズだった。
偶然同じころに入社した由香里は、当時鈴木が転職してきたこと自体社長自らの引き抜きだったと社内で噂されていたのを覚えている。
実際は会社を経営している西園寺家と実家ぐるみで付き合いがあり当時、人事に不安を抱えていた社長が信用のおける人材を求めて鈴木に声をかけたというのが真実だった。
人当たりの良さは折り紙つきの鈴木はその特技を遺憾なく発揮し、取引先の心をつかんでいった。
営業部本部長という肩書は就任当時は『飾り』だったかもしれないが、すぐに彼を表す総称となっていったのだった。
鈴木本部長が『凄い奴』という新社長ってどんない人なんだろう。
由香里はちょっとだけ興味がわいた。
「あ、由香里ちゃんも後で一緒にあいさつに行こうね。」
「…はい?」
営業部に配属3カ月、ド新人同然の自分がなぜ挨拶に?
訳も分からずとりあえずうなずいた由香里であった。
由香里の脳裏に『親の七光り』『所詮、御曹司のお坊ちゃん』という単語が浮かび上がっていた。
「あ、それ言うとアイツたぶん怒るから気をつけて。」
「アイツ…ですか?」
鈴木の新社長を呼称する軽い言い方に違和感を覚えた由香里は、文字通り首をかしげる。
「昔からの付き合いだし、大学時代の1年後輩だからついね。アイツは七光りで社長をするつもりなんかないし、そんなつまらない肩書はいらないぐらい凄い奴だよ。」
鈴木本部長は確か、つい5年ほど前に前社長の一存で本部長に就任したハズだった。
偶然同じころに入社した由香里は、当時鈴木が転職してきたこと自体社長自らの引き抜きだったと社内で噂されていたのを覚えている。
実際は会社を経営している西園寺家と実家ぐるみで付き合いがあり当時、人事に不安を抱えていた社長が信用のおける人材を求めて鈴木に声をかけたというのが真実だった。
人当たりの良さは折り紙つきの鈴木はその特技を遺憾なく発揮し、取引先の心をつかんでいった。
営業部本部長という肩書は就任当時は『飾り』だったかもしれないが、すぐに彼を表す総称となっていったのだった。
鈴木本部長が『凄い奴』という新社長ってどんない人なんだろう。
由香里はちょっとだけ興味がわいた。
「あ、由香里ちゃんも後で一緒にあいさつに行こうね。」
「…はい?」
営業部に配属3カ月、ド新人同然の自分がなぜ挨拶に?
訳も分からずとりあえずうなずいた由香里であった。