大好きなアナタと、気になるアイツ【番外編更新中】
剛は志水を促してテラスへ出た。

誰もいないテラスは、ひんやりとした風が吹き抜けてさっきの衝撃から剛を立ち直らせてくれた。

正気に戻ると、だんだん面白くなくなってくる。

「……何を考えている?」

剛の冷たい声に志水がビクッと震える。

「えっ……?」

「なぜ、私のそばから離れた?」

どうしても剛は志水を見つめる視線がきつくなってしまう。

「お前はパーティーの同伴者の意味をどう理解している?」

「じゃあ、あの時私が気付かなかったらどうなっていたかわかるか?」

剛の矢継ぎ早の責め苦に志水の顔が泣きそうになり歪むのが分かった。

「子供じゃないんですからそれくらい分かります……。」

彼女の言葉に、剛の何かがキレた。

掠め取るようにそっと口づけたらあまりの甘い感覚に止まらなくなった。
今度は彼女との貪るような口づけ。



我に返った剛は、平静を装って情事の終わりを告げた。
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