大好きなアナタと、気になるアイツ【番外編更新中】

約束の当日、剛は私用で使っている車のアルファロメオに乗って待ち合わせ場所へと向かった。

まだ志水は来ていないようだ。

彼は仕方なく分るように車から降りて煙草を吸っていた。

なるたけ女性に声をかけられないようにしていたのだがやはり何人かは剛の外見と車につられて話しかけてきた。

彼は不機嫌な気分をそのままに声をかけてきた女性全員を断る。

中には見た目に相当自信があったのか何故断られたか理解できないという女性も
いたがそれは、彼女が『志水』ではないからだ。

剛は早く志水が来ればいいのにと、ただそれだけを思っていた。

丁度実家に届いていたホテルのレストランのレセプションの招待状があったのでそこに向かう。

高価な食事に連れ出そうとすると志水が嫌がるからだ。

剛はせめてドレスだけでも買ってやろうと思いわざとドレスコードの事を云わずにホテルへ連れて行った。

予想通り着替えに行くと言ってきた彼女を剛は何とか言いくるめてドレスを頼んであるショップへと案内する。

前回はいきなりだったのでサイズを重視してデザインは諦めたが今回は用意に充分時間があった。

剛は彼女にピッタリのドレスを用意していた。

「かわいい……。」

彼女が喜ぶ顔が、何よりもうれしかった。