大好きなアナタと、気になるアイツ【番外編更新中】

―――話は抜糸直後へ戻る。

麻酔から覚めた由香里は確かに痛みもなく、かすかに右頬の違和感だけがある程度の状態に大変喜んだ。

これで傷口を３針縫っているなんて信じられないくらいだった。

「これなら、何時でもお出かけできますよ。」

麻酔で動かしづらい口を何とか動かして由香里は嬉しそうに西園寺に言った。

「ちょっと待て。」

西園寺は由香里のあまりの変わりように呆れながら彼女に差し込んだ体温計を抜き取る。

36.8度。

少々微熱があることを確かめて体温計をトレイに戻した。

麻酔の為に少々熱が高いだけだと思うが少し心配だった。