大好きなアナタと、気になるアイツ【番外編更新中】
「なにか気になる事でも?」

「いえ……写真立てに私に似ている人が映っている写真があったので。」

斉木の追及に、由香里はつい小声で理由を話す。

彼は思い出したように口の端を上げた。

「いましたね……でも、彼女とは海外に行く前に別れたはずですよ?」

斉木は数年ほど前に西園寺と一緒にいた女性の事を思い出していた。

確かに今考えてみると彼女は由香里に外見が似ているかもしれない。

数回パティーで挨拶を交わした事があったので覚えてはいたが、斉木はあの時彼
女と出会っていても由香里に抱いたような感情は芽生えなかった。

彼女と由香里が全然違うと言うのをどう説明したらよいだろう?

由香里が気にかけているのは恐らく自分より彼女の方をまだ西園寺が好きで自分は彼女の代わりとでも言いたいのだろう。
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