大好きなアナタと、気になるアイツ【番外編更新中】
「パスポート期限切れだったらどうするつもりだったんですか?」

「俺を誰だと思っている?」

西園寺が口角を上げてニヤリと笑った。

……確かに彼ならどんな手をつかっても月曜日には由香里のパスポートを準備しそうな気がする。

その裏でどれだけの人数の偉い人達が迷惑するのか考えると今すぐにでも自宅に置いてあるパスポートを確認したくなってしまった。

「大丈夫なんだろ?」

念を押されるように尋ねられて、由香里はコクコクと頷いた。

「大丈夫です。」

「じゃ、何の心配もいらないな。」

西園寺は満足そうに頷くと由香里に、今日はもう帰っていいと言い、自分はさっさと会議へと出かけてしまったのだった。
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