大好きなアナタと、気になるアイツ【番外編更新中】
見上げれば真っ青な空の色が日本と違った。

どの看板にも英語が並ぶ光景を見ると自分が異国にいると実感していた。

「社長、アメリカです。」

初めて乗ったファーストクラスと西園寺との出張にドキドキしながらも結局はシートの素晴らしさに熟睡をしてしまい由香里が起きたころにはロサンゼルスに到着してしまっていたのだった。

迎えに来てくれたロス支社の人間が手配してくれた車に乗って由香里たちはまずはロス支社に挨拶に行った。

彼が以前いた職場という事もあって、誰も西園寺を社長として特別扱いしないで話をしている。

西園寺もそれが心地良いらしく、いつにもまして口調が柔らかい。

時折笑いも生まれるその光景が嬉しくて由香里はニコニコしながら会議のメモを取っていた。
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