大好きなアナタと、気になるアイツ【番外編更新中】
仕方なく由香里も助手席に乗り込んでシートベルトを締める。

流石に西園寺が自分で乗る為に手配した車だけあって外見もそうだが内装も高級感があり普段観光客の為に手配するレンタカーとはケタ違いのグレードを感じさせた。

「なんか、社長の車に似ていますね。」

普段会社では運転手つきのベンツにのる西園寺だが、由香里とのデートの際は私用のスポーツタイプの車を運転している。

今日用意されたものはそれに良く似ている気がした。

「ああ、本当は同じものが良かったんだが、流石に台数限定の車は用意できないといわれてな。似たクラスのものを用意させた。」

優雅にハンドを握る西園寺の顔を見つめて、由香里は彼の運転する車だけは絶対傷つけてはいけないと心に誓っていたのだった。
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