大好きなアナタと、気になるアイツ【番外編更新中】
西園寺社長と私
翌日、由香里は軽い睡眠不足だった。
(社長室付の初日だっていうのにサイアク…。)
眼の下にうっすら出来たクマをファンデーションで何とか隠して、由香里は混雑した電車に揺られていた。
9時30分に出勤すれば良いと言われたが習慣とは恐ろしいものできっちりいつもの時間に電車に乗ってしまった。
吊革につかまって何気なく見上げると雑誌の広告が目に入ってきた。
『貴方の女子力は何点?』
「女子力か…。」
自然にため息が出た。
「昨日みたいな事も、さらりと受け流せるのが大人の女だよね…。」
仕事に夢中で彼氏と別れただけでも女子力がないのは実証済みだが由香里はあの後、大声すら上げなかったものの、送るという木崎を置いて逃げるように帰宅したのだ。
顔を真っ赤にして、猛ダッシュで。
そこまで思いだして、由香里は大変なことに気がついた。
「あ、洋服。」
せっかく昨日買った洋服なのに今までその存在を忘れていた。
昨日、JOSに行った時までは確かに持っていた袋を昨日帰宅した、ということはフードコートに置き忘れたことになる。
由香里が去った後、残された木崎が預かってくれているだろうか?
それとも気がついても置き去り?
何となくだが、由香里は木崎が持ち帰っているような気がした。
「金曜日、気まずいな……。」
(社長室付の初日だっていうのにサイアク…。)
眼の下にうっすら出来たクマをファンデーションで何とか隠して、由香里は混雑した電車に揺られていた。
9時30分に出勤すれば良いと言われたが習慣とは恐ろしいものできっちりいつもの時間に電車に乗ってしまった。
吊革につかまって何気なく見上げると雑誌の広告が目に入ってきた。
『貴方の女子力は何点?』
「女子力か…。」
自然にため息が出た。
「昨日みたいな事も、さらりと受け流せるのが大人の女だよね…。」
仕事に夢中で彼氏と別れただけでも女子力がないのは実証済みだが由香里はあの後、大声すら上げなかったものの、送るという木崎を置いて逃げるように帰宅したのだ。
顔を真っ赤にして、猛ダッシュで。
そこまで思いだして、由香里は大変なことに気がついた。
「あ、洋服。」
せっかく昨日買った洋服なのに今までその存在を忘れていた。
昨日、JOSに行った時までは確かに持っていた袋を昨日帰宅した、ということはフードコートに置き忘れたことになる。
由香里が去った後、残された木崎が預かってくれているだろうか?
それとも気がついても置き去り?
何となくだが、由香里は木崎が持ち帰っているような気がした。
「金曜日、気まずいな……。」