大好きなアナタと、気になるアイツ【番外編更新中】
「じゃ、由香里ちゃん。お仕事しようか?」
「はい?」
鈴木は撫でていた由香里の頭から手を離すと代わりに
紙の包みを由香里に手渡す。
中をのぞくとサンドイッチと野菜ジュースが入っている。
「部屋で西園寺が寝ているから起こしてやって。」
「……はい?」
由香里は思わず手に持っていた紙袋を取り落としそうになった。
「なんで……社長は家に帰ってないんですか?」
「ん……なんかロサンゼルス支社でトラブルがあってね、連絡を取ってたんだ。ほら、アメリカって時差があるからどうしてもね……。」
事のいきさつを知っているということは鈴木もその場にいたのだろうか?
『上司は部下の倍働いてこそ尊敬される』
なんてどこかで聞いた話だが、本当に2倍の時間も仕事をしていたなんて尊敬を通り越して正直呆れてしまう。
「誠さんも寝てないんですか?」
それにしてはさっぱりとした顔をしているような気がする。
「僕はタイミングを見てしっかりと帰ったからね。西園寺は真夜中に迎えの車を呼ぶのは悪いとか言って泊ったんだよ。」
「じゃあ、まだ早い時間ですしギリギリまで寝かせてあげた方がいいんじゃ……。」
「社長室の奥に更衣室を兼ねたシャワールームがあってね。起きたら多分使うはずだからそろそろ起こす頃合い。」
由香里が時計を見ると既に9時を回っていた。
今日は9時30分から営業部をまとめる事になった古田専務との
打ち合わせがある。
確かに寝起きの顔で打ち合わせをするわけにはいかなかった。
「誠さんが行ってもいいと思いますが……。」
「男の寝顔見たってつまらないよ……それに、由香里ちゃんが行った方が喜ぶと思うよ。」
正直、由香里だって寝起きの西園寺を見るのは少々遠慮したい。
しかし、これも『お仕事』だ。
「……起こしてきます。」
由香里は鈴木にそう告げると覚悟を決めて、ゆっくりと社長室のドアを開けた。
「はい?」
鈴木は撫でていた由香里の頭から手を離すと代わりに
紙の包みを由香里に手渡す。
中をのぞくとサンドイッチと野菜ジュースが入っている。
「部屋で西園寺が寝ているから起こしてやって。」
「……はい?」
由香里は思わず手に持っていた紙袋を取り落としそうになった。
「なんで……社長は家に帰ってないんですか?」
「ん……なんかロサンゼルス支社でトラブルがあってね、連絡を取ってたんだ。ほら、アメリカって時差があるからどうしてもね……。」
事のいきさつを知っているということは鈴木もその場にいたのだろうか?
『上司は部下の倍働いてこそ尊敬される』
なんてどこかで聞いた話だが、本当に2倍の時間も仕事をしていたなんて尊敬を通り越して正直呆れてしまう。
「誠さんも寝てないんですか?」
それにしてはさっぱりとした顔をしているような気がする。
「僕はタイミングを見てしっかりと帰ったからね。西園寺は真夜中に迎えの車を呼ぶのは悪いとか言って泊ったんだよ。」
「じゃあ、まだ早い時間ですしギリギリまで寝かせてあげた方がいいんじゃ……。」
「社長室の奥に更衣室を兼ねたシャワールームがあってね。起きたら多分使うはずだからそろそろ起こす頃合い。」
由香里が時計を見ると既に9時を回っていた。
今日は9時30分から営業部をまとめる事になった古田専務との
打ち合わせがある。
確かに寝起きの顔で打ち合わせをするわけにはいかなかった。
「誠さんが行ってもいいと思いますが……。」
「男の寝顔見たってつまらないよ……それに、由香里ちゃんが行った方が喜ぶと思うよ。」
正直、由香里だって寝起きの西園寺を見るのは少々遠慮したい。
しかし、これも『お仕事』だ。
「……起こしてきます。」
由香里は鈴木にそう告げると覚悟を決めて、ゆっくりと社長室のドアを開けた。