大好きなアナタと、気になるアイツ【番外編更新中】
「咲人?」


由香里は咲人が言っている言葉が理解できなかった。

咲人は由香里の恋人のはずで、付き合っているのは勿論、自分のハズ。

「一昨年のクリスマスの時位から、俺もう一人付き合っている子がいて…」

「はぁ?」

思わず由香里の口調に怒りがこもった。

残業で社内に残っていた人間が驚いた顔を向けてくる。

「っていうかここ3カ月会えなかったし、俺たちもう終わりだよね?」

申し訳なさそうな、でもきっぱりと告げられた図々しい別れの言葉。


……二股かけられて、フラレタンデスカ、私?


由香里の先ほどまでのシリアスな感情は一気に吹き飛んだ。

「………『当たり前』です。バイバイ。」


< 6 / 245 >

この作品をシェア

pagetop