大好きなアナタと、気になるアイツ【番外編更新中】
「ピピピピ……」
由香里はデスクに置いたままにしてある会社用の携帯電話が鳴っていることに気がついた。
営業部に配属された時に持たされたものでここに転属してからはめっきり使っていない。
番号を見ても知らないものだった。
由香里は取るべきか悩んだ。
「……どうした?電話が鳴っているぞ。」
西園寺に促されて慌てて由香里は通話ボタンを押した。
「はい。」
「もしもし……?」
やはり聞き覚えのない男性の声。
間違い電話だろうか?
「私です。JOSの斉木です。」
「斉木社長!?」
ガタっとものすごい音がした。
西園寺がこちらを見ているのが分かる。
「なぜ、この番号が……あっ……。」
この間渡した名刺だ。
名刺は営業部のものをそのまま使っていたので社用の携帯電話の番号も記載されている。
「名刺に番号が入っていたからかけてしまったよ。この調子だと僕の名刺にも気がついてくれていないようだね。」
言われてゆかりは名刺入れに入れたままの斉木の物を取り出した。
表は何の変哲もない名刺だが裏を見ると手書きで携帯のナンバーと連絡が欲しいとメッセージが書き込まれていた。
「すいません。今、見ました。」
素直に謝る由香里に電話の向こうでクスクス笑う気配がした。
耳元で囁かれているようで由香里は何とも恥ずかしい気分になってしまう。
「あの……ご用件は……。」
「来週の土曜日に、食事でもどうかと思ってね。勿論、2人で。」
「はあ。」
訳も分からず由香里は意味のない返事をかえす。
不意に携帯電話を取り上げられた。
由香里はデスクに置いたままにしてある会社用の携帯電話が鳴っていることに気がついた。
営業部に配属された時に持たされたものでここに転属してからはめっきり使っていない。
番号を見ても知らないものだった。
由香里は取るべきか悩んだ。
「……どうした?電話が鳴っているぞ。」
西園寺に促されて慌てて由香里は通話ボタンを押した。
「はい。」
「もしもし……?」
やはり聞き覚えのない男性の声。
間違い電話だろうか?
「私です。JOSの斉木です。」
「斉木社長!?」
ガタっとものすごい音がした。
西園寺がこちらを見ているのが分かる。
「なぜ、この番号が……あっ……。」
この間渡した名刺だ。
名刺は営業部のものをそのまま使っていたので社用の携帯電話の番号も記載されている。
「名刺に番号が入っていたからかけてしまったよ。この調子だと僕の名刺にも気がついてくれていないようだね。」
言われてゆかりは名刺入れに入れたままの斉木の物を取り出した。
表は何の変哲もない名刺だが裏を見ると手書きで携帯のナンバーと連絡が欲しいとメッセージが書き込まれていた。
「すいません。今、見ました。」
素直に謝る由香里に電話の向こうでクスクス笑う気配がした。
耳元で囁かれているようで由香里は何とも恥ずかしい気分になってしまう。
「あの……ご用件は……。」
「来週の土曜日に、食事でもどうかと思ってね。勿論、2人で。」
「はあ。」
訳も分からず由香里は意味のない返事をかえす。
不意に携帯電話を取り上げられた。