大好きなアナタと、気になるアイツ【番外編更新中】
「あ、海外だから燃油サーチャージ……。」
「多分違う。」
綾瀬は既に原因を突き止めているようだった。
「海外の場合、現地ツアーの会社と手を組むだろ? あれが全て替っているんだ。」
企画書を見る限りでは一見そんな事は一切書いていないように見えるが、良く見ると備考欄に小さく現地催行ツアー会社が記載されていた。
「調べてみたら、今年に入ってからは以前の会社よりも2割は値段が高い現地ツアー会社を使っている。」
「専務でしょうか……。」
あの時、思ったよりあっさり身を引いた古田専務の顔がうかぶ。
「ん、そうとも言い切れないけど俺では現地確認したくても内密に話が出来る
『つて』がないんだ。」
古田専務に気づかれずに事を進めるためには正規の連絡先に連絡を取るわけには
いかない。
ましてや綾瀬は国内旅行専門だ。
そんな彼が海外の支店や取引先に連絡なんて不自然過ぎる。
「鈴木本部長と社長に報告します。」
「よろしく。最近、古田専務に眼をつけられてるみたいでね。簡単に社長室には近づけなかったから助かるよ。」
綾瀬はそう言って書類を由香里に手渡すと休憩ルームを出て行った。
「多分違う。」
綾瀬は既に原因を突き止めているようだった。
「海外の場合、現地ツアーの会社と手を組むだろ? あれが全て替っているんだ。」
企画書を見る限りでは一見そんな事は一切書いていないように見えるが、良く見ると備考欄に小さく現地催行ツアー会社が記載されていた。
「調べてみたら、今年に入ってからは以前の会社よりも2割は値段が高い現地ツアー会社を使っている。」
「専務でしょうか……。」
あの時、思ったよりあっさり身を引いた古田専務の顔がうかぶ。
「ん、そうとも言い切れないけど俺では現地確認したくても内密に話が出来る
『つて』がないんだ。」
古田専務に気づかれずに事を進めるためには正規の連絡先に連絡を取るわけには
いかない。
ましてや綾瀬は国内旅行専門だ。
そんな彼が海外の支店や取引先に連絡なんて不自然過ぎる。
「鈴木本部長と社長に報告します。」
「よろしく。最近、古田専務に眼をつけられてるみたいでね。簡単に社長室には近づけなかったから助かるよ。」
綾瀬はそう言って書類を由香里に手渡すと休憩ルームを出て行った。