七つの椅子
「……もう……」
“生きていれば良い事がある”とか“もっといい男なんて腐る程いる”なんてポジティブに考えられない。
私には竜治だけなのだ。
今までも……これからも……。
だけど、もう疲れたの。
このまま目を瞑って、二度と目が覚めなきゃいいのに……。
そう思いながら、目を瞑って深い深い眠りについていた。
意識が浮上した頃には、カーテンの開けられた窓の向こうに満月が見えた。
目を擦りながら、目が覚めてしまったと当たり前な事にガッカリする。
一度寝ても、私の考えは変わらず、起きた時から自殺方法を考えていた。
どこならいいだろうか……。
痛くない方がいいな……。
苦しむ事もしたくない……。
綺麗なまま死にたいな……。
殺の椅子を所有していれば良かったと肩を落とす。
「はぁ~……」