七つの椅子
私には“殺の椅子”の力は無かったが、ナイフで首を斬る様に清太を操り、和華菜を“殺させた”。
これで邪魔な存在を消せたと安心した刹那、竜治が予想外の行動に出た。
殺された和華菜の為に清太を邪の椅子だと思っている能力の椅子で叩き始めたのだ。
この時、竜治の心を読んでいれば良かったのだが、目の前の惨劇にショックで私は計画を中止した。
辛くて辛くて死にたかった。
今までどれだけ頑張って来たか、思い出して涙が溢れた。
死のうとした私は、竜治の想いを知り、死ぬ事も忘れて竜治の元へ向かった。
ボロボロになっている龍時に愛を囁かれ、私の予定していた計画とは違ったが、成功に終わった。
なんとしても手に入れたいと強く願った私の勝ち。
キッカケがどうであれ、今、私の腰を抱いてテレビに釘付けの竜治は私を心から愛してくれてる。
これで良かったの。
私も、竜治も、愛し合ってるんだから。