七つの椅子
地下室なんて普段掃除もしないので、階段までホコリの絨毯が出来ていた。
階段の裸電球のスイッチを入れる。
カチッ…………
電気が点かない。
しばらく使っていなかったから、切れてしまった様だ。
仕方なく慎重に一段一段下りて行く。
ズルッ―――――
「っぅわァ!!」
足元が滑り、下まで一気に転がり落ちた。
背中や腰、すねに肘。
なんど転んでも激痛には慣れない。
「ゴホッゴホッ……ってぇ~」
ホコリまみれの体を払い、腰を摩りながら壁のスイッチを押す。
二本の蛍光灯が地下室を照らす。
「よし、探すか………」
子供がおもちゃ箱をあさる様に、ガラクタだらけの地下室をあさる。
あれもこれも、和華菜が残していった物ばかり。
和華菜はもう居ないんだと痛感していると、ホコリまみれのシーツをかぶせられた物を発見した。
それに見覚えは無かった。